光化学スモッグとは

発生のしくみ

光化学スモッグは、自動車や工場・事業場などから排出される大気中の窒素酸化物や炭化水素(特に不飽和炭化水素)が太陽光線(紫外線)を受けて、光化学反応により二次的汚染物質を生成することにより発生します。

二次的汚染物質としては、オゾン、パーオキシアセチルナイトレイト(PAN)及び二酸化窒素等の酸化性物質、ホルムアルデ ヒド、アクロレイン等の還元性物質がありますが、ほとんどがオゾンです。光化学反応により生成される酸化性物質のうち、二酸化窒素を除いたものを「光化学オキシダント」(光化学スモッグの原因物質)と呼んでいます。

発生条件

光化学スモッグはある気象条件がそろうと発生しやすくなります。それは、「強い日差し」「高温」「風が穏やか」この3つの条件がそろうと発生します。
このような条件がそろい光化学スモッグが発生する期間は主に4月~10月と長いのですが、特に連日強い日差しと暑くなる夏を中心に発生頻度が増えます。

注意報発令回数と気温の関係

光化学スモッグの発生は、気象条件に影響されます。光化学スモッグの発生は4月~10月と長い期間発生しやすいのですが、中でも日差しが強く、気温が高くなる夏の気温(6月~8月の最高気温平均値)と光化学スモッグ注意報の発令回数の関係を見ると気温が高いときに光化学スモッグ注意報の発令回数が多くなりやすく、逆に気温が低いと発令回数が減る傾向がうかがえます。

注意報等の基準

光化学スモッグは、大気汚染が深刻化していた昭和中期のころに頻発し、健康被害も報告されました。昭和43年に制定された大気汚染防止法第23条に基づき、千葉県では監視体制を整え、光化学スモッグ濃度が高くなり、人体や生活環境への被害が生ずるおそれがある場合に光化学スモッグ注意報等を発令し、緊急時の措置を講じています。

注意報が発令されたら

図解:注意報が発令されたら
光化学スモッグ注意報が発令されたときには
  • 外出は控え、窓を閉めて外気を遮断する。
  • 野外での激しい運動は避ける。
  • 自動車の利用は控える。
以上のような行動を心がけてください。

さらに光化学スモッグによって、目やのどの痛み、めまい、吐き気、頭痛などの症状が出た場合、水道水で洗顔したり、うがいをし涼しい部屋で衣類を楽にし休息してください。重症の場合はもよりの医療機関で適切な処置をして下さい。

なお、防災無線による内容が聞き取りにくい場合は、フリーダイヤル0120-2784-61へおかけいただくと内容を確認することが出来ます。

ダストドーム(冬に顕著な大気汚染)

ダストドームは、大気汚染物質が地表付近にドーム状に閉じ込められ停滞する現象です。
風が弱い夜間に郊外で接地逆転層が形成されると冷たい空気層がふたをした状態となり、郊外よりも気温が高い都市内部にヒートアイランド循環が発生し、高濃度汚染になります。